学生イベント「学生の視点で感じたワンヘルスの現場」が開催されました!2026.06.27 | 活動報告

2026年6月11日、酪農学園大学において、学生イベント「学生の視点で感じたワンヘルスの現場」が開催されました。

本プロジェクトではこれまで、日本の複数大学から参加した学生・大学院生をタンザニアの現場に受け入れ、実際のフィールドでワンヘルスを学ぶ機会を提供してきました。イベントでは、現地で活動した学生・大学院生が登壇し、獣医疫学、人類生態学、JICAインターンシップ、私費インターンシップなど、それぞれの立場から見たワンヘルスの現場経験について発表しました。

発表全体を通して、「ワンヘルスの現場は身近にある」という共通した視点が示されました。動物・環境の課題が人間の活動と密接に関わっていることや、人の行動が家畜や環境、そして人の健康へと循環的に影響していることなど、多様な事例が紹介されました。

また、現場での経験からは、日常的な実践を一面的に捉えるのではなく、その背景にある社会的・文化的要因を理解する重要性についての気づきが共有されました。さらに、感染症リスクが人と家畜の生活の中で身近に存在していることや、分野や立場を越えた連携の必要性、家畜が生活・経済・文化と深く結びついている現状などの発表がありました。

そして、ワンヘルスの推進において、地域住民との対話や信頼関係の構築の重要性、社会的背景への理解や多様な価値観の尊重が欠かせないという点についても、複数の発表者から共通して触れられました。

JICAインターンシップに参加された帯広畜産大学共同獣医学課程6年生(当時5年生)の高橋伶佳さんは、今回のインターンについて次のように振り返りました。

「タンザニアでのインターンシップでは、多くの貴重な経験をさせていただきました。サンプリングからラボでの病原体検出、データ整理まで、一連の疫学調査を体系的に経験することができました。中でも特に印象に残ったのはグループディスカッションです。実際に、現地の方々から彼らの食習慣について聞く機会を頂き、伝統や文化を尊重することと、感染症対策のためにリスク行動を回避することを両立する難しさを実感しました。ワンヘルスについては授業で学び、知識として理解していたものの、今回のインターンシップを通して、その重要性を身をもって実感することができました。家畜と人との距離の近さや、野生動物と人の生活圏が隣接している様子を実際に目にし、人・動物・環境の健康は切り離すことのできない関係にあり、それぞれの立場の人々が連携して初めて感染症対策につながるのだということを強く感じました。私にとって36日間は、異国での生活を楽しむだけでなく、獣医学の知識や研究の面白さ、そしてワンヘルスの重要性について改めて理解を深める貴重な機会となりました。今回のインターンシップでお世話になったすべての方々に、心より感謝申し上げます。」

当日は会場およびオンラインを合わせて60名以上が参加し、学生それぞれの経験や視点の共有を通じて、ワンヘルスが単なる理念ではなく、人・動物・環境、そして社会をつなぐ実践的なアプローチであることを再確認する機会となりました。

当日のイベントの様子を収録した動画を、2026年7月末までの期間限定で公開いたします。当日ご参加いただけなかった方も、ぜひ以下のリンクよりご覧ください。https://drive.google.com/file/d/1dRCKOnbbYIPHig1fqEUsmd5oFECT64xy/view?usp=sharing

〈発表者のフィールド活動の様子〉