2025年7月2日、本プロジェクト研究参加機関である山口大学にて「第13回One Welfare国際研究センター セミナー」が開催されました。「アフリカとワンヘルス」というタイトルのもと開催されたセミナーでは、講師の一人として、同じく本プロジェクトの研究参加者である東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の河合香吏教授が、「東アフリカ牧畜民の疾病観と家畜群動態」という演題で講演されました。

当日は約40名が参加し、会場は熱心な聴講者で満席に近い盛況ぶりでした。本講演では、生態人類学の視点から、東アフリカ牧畜民が持つ病気や生死に対する現実的で即物的な捉え方、そして彼らの生活基盤である家畜群の動きや管理の実態について紹介されました。文化と生態環境が密接に結びついた生活世界を丁寧に読み解く内容に、参加者は強い関心を示していました。